WHO(誰が)
キューブアートはキューバ―にとっては簡単である。完全一面を作る必要すらない。一方で非キューバ―にとってはとんでもなく難しい。キューバ―・非キューバ―が一緒になってキューブアートを作る機会を何回か設けたことがあったが大いに盛り上がった(例:PTAイベントやSCJ大会の余興)。詳細には別の機会に紹介するが、子供のイベントにおける進行は以下のようになる。
参加者の属性
[A]キューブ上級者(六面がそろえられる)
[B]キューブ初学者(事前のレッスンで一面をそろえられるようになる)
[C]キューブ未経験者
役割の種類
(1)指示屋([C]、元気の良い子供、次にどこの部分をするかを運び屋に指示する)
(2)運び屋([C]、おとなしい子供、指示屋から言われた場所を回し屋に伝え、キューブを運ぶ)
(3)一色屋([C]、おとなしい子供、一色の部分を置くこと専門)
(4)二色屋([B][C]、おとなしい子供、二色の部分を置くこと専門)
(5)回し屋([A][B]、キューブができる子供、運び屋に言われた通りの模様を作る)
進行
全員で10名([A]2名、[B]3名、[C]5名)だった場合、200個のパズルアートを1時間くらいで完成させることができる。もちろん[A]が多ければ多いほど良い。作業自体は地味だが、だんだんと完成している模様は周囲から見ていても面白い。以下、参考までに[B]のためのマニュアルである。事前の30分くらいのレッスンで[C]を[B]にすることができる。
またキューブアートが完成していく様子を固定カメラで動画撮影することをお勧めする。高速再生されるように編集すると、万人受けする動画となるであろう。
Where(どこで)
キューブアートのプロでない限り、自宅で行うことが多いであろう。一方で学校や地域のイベントでも披露することがある。基本的に垂直の壁さえあればできるが、10段以上の大きなキューブアートを作成しようとすると不安定になり崩れてしまう。ミニキューブ(例:30ミリキューブ)だと不安定度合いが増す。対策として:
- 地面に並べる
- 傾斜のついた壁を用意する
といったことが考えられるが、現実的には粘着力を落とした両面テープで壁に固定する、というのが現実的であろう。両面テープを壁に貼るということは事前に施設に確認する必要があるが。
また公共の場所(例えば飲み屋やレストラン)でもキューブアートをやる場合があるが、この場合は店への事前確認は必須であることはもちろん、周囲への影響については最大限の配慮を要する。要はTPOをわきまえるということである。
When(いつ)
公共の場でキューブアートを製作する場合は事前に段取りは確認すべきであろう。実際にキューブアートを製作する時間だけではなく、事前作業・事後作業も含めてスムーズに進行してこそ、初めてイベントの成功といえる
事前作業
基本的に私は表計算ソフト(エクセル)のセルを塗りつぶして下絵のデータを準備している。私は知人の誕生日や記念日等にキューブアートを使ってお祝いの意を送っているので、[H][A][P][P][Y][ ][B][I][R][T][H][D][A][Y]等の固定表現のビットデータは既にあり、比較的短時間に下絵のデータを生成することができる。
また画像から下絵のデータを作る場合は輝度(=0.299xR + 0.587xG + 0.114xB)に基づくモノクロ化をした上で閾値処理すると良い。やってみると分かるが、自然画を欲張って6段の閾値処理をしてしまうと見苦しい画像になるので、3~4段(3~4色)の閾値処理が現実的かと思う。
また、キューブアートの場所の確認や撮影環境の確認も必要である。特に撮影する場合は事前にキューブを積み上げ、動画の画角に収まるかどうかを確認しておいた方が良い。一般受けするために、キューブを回す手元が撮影されることと、設計図(下絵)が映像に映りこまないことには配慮すべきであろう。
製作
一人で行う場合、製作時間の目安は200個1時間としている。30ミリのミニキューブの場合は回しづらいので1.5倍くらいを見積もっている。今までに最も時間がかかったキューブアートは友人との集合写真風のキューブアート(ミニキューブ1000個)で3.5時間を要した。
事後作業
事後の作業としてキューブアート製作後に六面をそろえるかどうかが問題となってくる。見ため的には六面がそろった状態からキューブアートを作った方が美しい(スクランブルされた状態から始めると、素人目には「初めからキューブアートのデザインができていて、それを積み上げているだけ」という風にも映るそうである)
とはいえ、数百個のキューブの六面をそろえることは手間がかかる。競技用キューブであれば練習のついでとなるが、キューブアート用のキューブは堅くて練習にならない。そういうわけで最近は六面をそろえずに収納しているが、それが良いのかどうかは分からない。
What(何を?)
アートの対象
- メッセージ
- ロゴ
- イメージ・イラスト
- 立体造形
ビジネスとしてキューブアートを行うのであれば、デザインする際は著作権には留意する必要があるであろう。
またプライベートなメッセージ(退職時メッセージや誕生日メッセージ等)や似顔絵などは、プライバシーの問題があるため、一般公開はしない方が良い。私自身もキューブアートの半分以上は、プライベートなものであるので公開はしていない(お見せできないのがとても残念!)
アートの素材
現在私が所有するキューブアート用のキューブは以下の通り:
- メガハウス社製公式ルービックキューブ3.0(80個)
- メガハウス社製ルービックキューブエントリー(10個)
- Shengshou Legend 3x3x3 (340個)
- QiYi Mini 3x3x3 3.0cm (1000個)
- 各種ハッピーセットルービックキューブ(25個)
- 多階層キューブ(13x13x13, 17x17x17)
- その他キューブ歴10年以上の間に使用しなくなった2x2x2~7x7x7等
公式ルービックキューブは丈夫にできており、また表面が丁寧に加工されているので衛生的なメンテナンスはしやすい。QiYiのMiniキューブは1000個と多いが発色がイマイチで、「キューブで絵柄を作ってますよ感」が弱い。多階層キューブは便利な一方でポップするなどの重大事故が起こりやすいので、他の人に触らせない方が良い。
Why(なぜ?)
自分のため
何かを発信したい場合、何かのシンボルを用意する場合等にキューブアートは機能する。
また、次男が先日テレビに出演し、その際にキューブアートを披露した。キューブアートの新しい使い方かな。
更にキューブアートを使った写真コンテストで入賞もしました。
誰かのため
私がキューブアートをする理由がこれである。お世話になった方々の誕生日や人生の転機(退職日等)に記念としてキューブアートを作成したり、飲食店などのビジネスを応援するために店名などのキューブアートを作成したりとその応用方法は広がってきている。
つい三か月前から製作したキューブアートを記録するようになったが、たった三か月の間に12作品を作っていた。これからも機会があればどんどん作っていきたい。
Which(どれ?)
一部ついては動画があるので、以下のリンク先を参照してほしい。(本来であればいろいろなキューブアートを掲載したいところであるが、メッセージやイラストがプライベートな情報を含んでいるので控えさせていただいている。)
- 平面キューブアート
- 多階層キューブアート
- 二面キューブアート
- 三面キューブアート
- リモートキューブアート
- 立体キューブアート
- 異形キューブアート
- ミラーキューブアート
- ペラペラ漫画キューブアート
- 積み木キューブアート
How(どうやって?)
目隠しキューブアート
去年のアドカレで紹介した目隠しキューブアート、未だに私以外の挑戦者が現れず、、、、
BLINDFOLD CUBE ARTとQRコードは二色キューブアート、モナリザは多色(三色)キューブアートとなる。
目隠しキューブアートの特性上仕方がない面はあるが、あまり披露する機会がない。今年は唯一、3月に出演した「記憶力闘技場」(BS日テレ)でメモリーアスリートとして紹介していただいた際に小泉孝太郎さんの似顔絵を目隠しで製作させていただいた。
この一年でメモリースポーツに少し慣れてきたので、来年以降はもう少し大きめの目隠しキューブアートに挑戦したい。
飲酒キューブアート
周囲や店側に迷惑をかけないことが前提だが、居酒屋でキューブアートをする機会が増えてきた。そのためのノウハウ(デザイン準備、運搬、協力者への指導、動画・静止画撮影等)もたまってきて、余興としては面白い部類に入るのではないかと思う。
さいごに
、、、ということで、キューブアート製作の整理も兼ねてアドカレの記事とさせていただいた。キューブアートはいろんな可能性を秘めていると思うので、この記事をベースに探求・整理をしていきたい。
今年も一年お疲れさまでした!最後にMerry Xmas!(2015年作品)
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